子どもにウクレレを教える方法
子どもにウクレレを教えるなら、短くて遊びのようなセッションを重ねるのがいちばんです。初めて楽器を手にする場面から本物の曲を弾くところまで、通しで案内します。レッスンプランの例と、子どもを飽きさせない練習ゲームつきです。
- 構え方、姿勢、チューニング
- 指1本の最初のコード
- 最初に弾きたい7曲
- 全6回のレッスンプランの例
子どもにウクレレを教えようとしているなら、それが自分の子でも、教室のクラスでも、私のウクレレを勝手に手に取りたがる姪っ子でも、私ならこの方法で教えます。いちばん最初のセッションから、本物の曲を弾けるようになるまでを通しで扱っていて、サンプルのレッスン、練習ゲーム、つまずいたときの対処法、そして途中で無料で使えるUkuTabsのツールもあわせて紹介します。
子どもの楽器にウクレレがぴったりな理由
ウクレレが子どもの最初の楽器としてほぼ理想的なのには、実用的な理由が4つあります。
- 小さくて軽いこと。小さな手でもちゃんと扱えますし、ウクレレのサイズ比較ガイドにあるとおりサイズの選択肢があるので、成長に合わせて長く付き合えます。
- ナイロン弦がやさしいこと。まだ柔らかい指先には、ギターのスチール弦よりずっと負担が少なくてすみます。
- 弦が4本しかないこと。ギターの6本にくらべて、覚えるコードフォームが少なくてすみます。
- 手ごたえがすぐ返ってくること。1回か2回のセッションで弾ける本物の曲がたくさんありますし、早く上手に聞こえること以上に子どものやる気を引き出すものはありません。
始める前にひとつだけ心に留めておきたいのは、子どもはひとりひとり違うということです。午後のうちに感覚をつかむ子もいれば、何週間もやさしく励まし続ける必要がある子もいます。目指すのは完璧さではありません。自信と、少しの音楽的な感覚と、心から楽しいと思える時間を育てることです。親として教えるなら、いっしょに過ごす時間そのものが、演奏と同じくらいの価値を持ちます。
教え方の全体像
私が順番に進めていく5つの段階がこちらです。決まったスケジュールに合わせるのではなく、その子の年齢、集中力が続く時間、そして興味の度合いに合わせてペースを調整してください。
| 段階 | 学ぶこと | 使うツールと練習 |
|---|---|---|
| 1 | ウクレレの各部、構え方、姿勢、チューニング | コード図、「この部分の名前は?」ゲーム、オンラインのチューナー |
| 2 | 最初のコードと基本のストローク | 1つか2つのフォームと、一定のダウンストローク |
| 3 | コードの持ち替え、最初の簡単な曲 | 持ち替えのドリル、2コードか3コードの曲 |
| 4 | リズム、ストロークパターン、コードを増やす | ダウンアップのストローク、アイランドストローク、新しいフォーム |
| 5 | ゲーム、創作、人前で弾く | 曲に合わせて弾く練習、即興、ミニコンサート |
1. はじめの一歩:ウクレレを紹介する
各部の名前、姿勢、構え方
まずは各部の名前を覚えるところから。ボディ、ネック、指板、弦、サウンドホール、ブリッジ、ペグ。私は紙に描いてみせるか、ウクレレの各部名称のガイドにある名前入りの図を使って、そのあとで子どもに一つずつ指さして名前を言ってもらいます。実物の楽器の上でやると、さらに効果があります。

初めて持たせるときに気をつけたいのは、力いっぱい握りしめてしまうことです。やさしく持たせましょう。座った姿勢なら、ボディを膝の上に置くか、サイズが合えばストラップを使います。構え方はウクレレの構え方ガイドできちんと説明しています。
子どもは弦に触って音を出したくてたまらないはずです。好きにさせてあげてください。指板には何も押さえずに、開放弦のままストロークさせて、この楽器がどんな音がするのかを聞かせます。その最初の音が、いちばんの引き金になります。
チューニングと、それを楽しくする工夫
チューニングは子どもをいらいらさせますし、正直なところ大人でも同じです。買ったばかりのウクレレがいちばんやっかいで、新しい弦は伸び続けるので、安定するまでに何回かのセッションがかかることもあります。ひとつの裏技として、各弦をほんの少しだけ目的の音より高く張って、そのまま一晩置いておきます。翌日に普通どおり合わせれば、たいていはそのまま落ち着いてくれます。
パソコンやスマホのマイクを使って、無料のUkuTabsのウクレレチューナーを使いましょう。子どもはこれをテレビゲームのように扱います。針を真ん中に寄せて、ランプを緑にする。耳で合わせたいときは、画面のペグをタップすると各弦の音が鳴ります。詳しくはウクレレのチューニングガイドにまとめています。
弦あてゲーム。セッションの合間に、私は適当な弦を1本鳴らして、その弦の名前を答えてもらったり、自分で探してもらったりします。耳が鍛えられますし、どの弦がどれなのか(標準チューニングならG、C、E、A)が身につくので、コードに進んだときに大きく効いてきます。最初のうちは正確なチューニングを期待しないでください。耳は練習とともに育っていきます。
2. 最初のコードと最初のストローク
5つではなく、1つのコードから始める
まずはCメジャーから。指1本で押さえられるからです。薬指をA弦の3フレット、いちばん床に近い弦に置きます。これでコードのできあがりです。

押さえる場所は金属のフレットのすぐ手前で、フレットの真上ではないことを見せてあげてください。これがビビらずにきれいに響かせるコツです。Cを鳴らして4本の弦がすべてはっきり鳴るようになったら、それは立派な成功です。大げさに喜んで、心から一緒に盛り上がってください。この瞬間こそ、多くの子どもがウクレレを好きになるかどうかを決めるところだからです。
そこから先は、指が動くようになるのに合わせてフォームを足していきます。Am(これも指1本)、次にF(2本)、そしてG(3本)。この4つがあるだけで、キーがCの人気曲をかなりの割合で弾けるようになります。コード図でつまずいているなら、コード図の読み方ガイドが数分で解決してくれますし、次の一歩には基本コードガイドが向いています。
ストロークの基本
ストロークは曲の心臓です。シンプルなコードが2つあるだけでも、うしろのリズムが決まっていれば音楽に聞こえます。だから曲に急ぐ前に、ここをやっておく価値があります。
まずはコードを押さえずに、1拍につき1回のダウンストロークから。声に出して4つ数えて、人差し指か親指で4本の弦をg弦からA弦に向かって払ってもらいます。目指すのはタイミングが均等になることだけです。それが安定してきたら、ダウンとダウンのあいだにアップストロークを足して、手を自然に上下させます。ここではメトロノームが、実物でもアプリでも大いに助けになります。最初はゆっくり、少しずつ速くしていきましょう。
本物の曲らしく聞こえるものを弾ける段階になったら、アイランドストロークを教えます。パターンをひとつだけ教えるとしたら、これにしましょう。
他にも使えます:8分ダウンアップ d u d u d u d u
文字で書くとd – d u – u d uで、ダッシュのところは弦に触れずに手だけを空中で動かすストロークです。いちばん入りやすいのは、弾きながら声に出して言う方法で、「ダウン、ダウン・アップ、アップ・ダウン・アップ」となります。手が勝手に動くようになるまで、最初はゆっくり繰り返します。Vance Joyの「Riptide」にぴたりと合うパターンで、この曲は世界でもっともよく弾かれている初心者向けウクレレ曲のひとつです。音つきの全パターンと、覚えておきたいほかのパターンはストロークの完全ガイドにまとめています。
3. コードの持ち替えと、最初の曲
コードチェンジ
持ち替えは、子どもにとっても大人にとっても、いちばん難しいところです。とくに子どもは、せっかく攻略したコードにずっと居座りたがります。これをジャンプに変えてしまいましょう。Cを押さえた状態から、指を持ち上げてひと息でAmに着地してもらいます。途中で止まらないのがポイントです。
最初はストロークなしで、指の動きだけを練習します。扱うのは一度に必ず2つのコードまで。CからAm、CからF、CからGが役に立つ組み合わせです。指は空中に跳ね上げず、指板の近くに低く保つようにします。詳しくはコードチェンジを速くするガイドに書いています。
最初の1曲にぴったりな7曲
その子がすでに知っている曲を選びましょう。知っているというだけで、半分は終わったようなものです。始める前にコードと持ち替えをひととおりさらって、ストロークを決めて(ダウンストロークだけでもたいていの曲に合います)、ゆっくり弾かせます。小さなことをきちんと喜びましょう。1番を止まらずに弾けた、持ち替えがきれいに決まった、ストロークが最後まで安定していた。
| 曲 | コード |
|---|---|
| Are You Sleeping / Frère Jacques | Gキーの1コード版 |
| Three Blind Mice | C、G |
| Wheels On The Bus | C、G |
| Old MacDonald Had A Farm | C、F、G |
| Twinkle Twinkle Little Star | C、F、G、G7 |
| Riptide(半音下げ) | Am、C、G |
| Somewhere Over The Rainbow | Am、C、Em、F、G(E7は任意) |
だいたい簡単な順に並べています。新しい素材がほしくなったら、ウクレレで弾く子ども向けソング トップ10のリストが自然な次の一歩です。2コードで弾ける曲と3コードで弾ける曲のアーカイブには、さらに何千曲もそろっています。
4. コードとリズムを増やしていく
いくつかのコードと安定したストロークが身についたら、私なら次はこう進めます。
- 目的のあるコードを足す。D、E、Emを覚えておくと形が整いますが、もっといいのは、好きな曲をその子に選ばせて、その曲に必要なコードを覚える方法です。曲と結びついたフォームは、フォームそのものを覚えるよりずっとやる気につながります。
- パターンを増やす。アイランドストロークが安定してきたら、シンコペーションやレゲエのストロークへ。
- パーカッシブな小技。手のひらでのミュートストロークや、チャッというパーカッシブな音は、いつでも子どもに大受けします。ウクレレにドラマーがついたように聞こえるからです。
- 強弱。やさしく弾くのと強く弾くので、曲の表情がどう変わるか。
- ゲームにし続ける。コード名の早押し、指板でのかくれんぼ、そういった類のものです。
5. やる気を保つには
子どもに教えるときにいちばん大変なのは、コードではありません。興味を持ち続けてもらうことです。子どもは好奇心のかたまりでエネルギーもたっぷりですが、集中力が続く時間は短くて、なぜ私がそれを知っているのかは聞かないでください。だから私は、全部を勉強ではなく遊びのように感じてもらえるようにしています。楽しんでいれば、上達は勝手についてきます。言うのは簡単なので、実際に効いたことをここに書いておきます。
短く切り上げて、成功で終わる
10分から30分を、毎日か1日おきに。小さな初心者にはそれで十分です。何かを覚えるには足りていて、集中が切れるほど長くもありません。大事なのは終わり方で、必ず小さな成功で締めます。短い曲を最後まで弾けた、新しいコードがきれいに鳴った、ストロークが止まらずに続いた。いらだちで終わらせないことです。誇らしい気持ちで楽器を置いた子は、明日もまた手に取ります。その気持ちを守るためにレッスンを早めに切り上げるのは、いつだって正しい判断です。
曲は子どもに選ばせる
当たり前のようでいて、これが本当に大きな差になります。Disneyが好きでも、Minecraftのテーマ曲でも、Taylor Swiftでも、それを使いましょう。ウクレレのいいところは、ほとんどどんな曲でも簡単なコード数個に落とし込めることです。UkuTabsの曲ページにはどれも移調機能がついているので、その子がすでに知っているフォームで弾けるキーに移すこともできます。無理なく届く範囲に導きつつ、ときどきは自由に選ばせてあげてください。
効果のある練習ゲーム5つ
- コードビンゴ。コード名を並べたマス目を作って、きれいに鳴らせたものから消していきます。
- コード早替え競争。2つのコードをどちらが速く持ち替えられるか。グループでやると盛り上がります。
- ウクレレ版の船長さんの命令。体を動かす指示のかわりに、音楽の指示を出します。「Cを弾いて」「2回ストローク」「そこでストップ」。
- 歌詞のパズル。簡単な曲の歌詞を切り分けて、弾きながら正しい順に並べ直してもらいます。
- 弦あてゲーム。さきほどのチューニングのゲームで、遊びながら耳を育ててくれます。
これがうまくいくのは、学びが知っている遊びの中に隠れているからです。
自分の曲を作らせてみる
コードがいくつか身についたら、自分の曲を作ってみようと誘ってみましょう。意味が通っていなくても、上手に聞こえなくても構いません。手が止まるようなら、お題を出してあげます。犬の歌でも、今日のお昼ごはんの歌でも。音楽は自己表現で、それを早いうちに知っておく価値があります。思いきり即興させて、ばかばかしいこともやらせてあげてください。
小さな発表の場
誰かのために弾くことには力があります。発表会ではなくミニコンサートと呼べば、プレッシャーはほとんど消えます。家族でも、きょうだいでも、祖父母とのビデオ通話でも構いません。どんなに小さく見えても、節目はそのつど祝いましょう。
全6回のレッスンプランの例
そのまま調整して使える、大まかな流れです。最後まで来たら、同じ方向に広げていきます。コードを増やし、パターンを増やし、曲の幅を広げる。
- 各部の名前、姿勢、チューニング、開放弦のストローク、そしてCコード。
- ダウンストロークの練習、Cの復習、コードの持ち替え練習を始める。
- AmかFを足す。CからAm、そしてCへ戻る。簡単な曲を1曲弾く。
- Gを覚えて、3つのコードのあいだで持ち替える練習をする。
- ダウンアップのパターンを覚えて、3コードの曲を弾く。
- ゲームの日。おさらいをしてから、1曲をミニ発表する。
うまくいかないときは
| 困りごと | 対処 |
|---|---|
| 指が痛い | 慣れていない指なら当たり前のことです。1回を短くして、回数を増やしましょう。指の痛みとタコについてのガイドもどうぞ。 |
| 音がビビる、または詰まる | まず楽器そのものを確認して、次に指の丸め方(指先で押さえる)と位置を見ます。フレットのすぐ手前で、真上には置かないこと。ビビりと異音を直すガイドで順を追って説明しています。 |
| 集中が切れる | 弾く、聴く、歌う、ゲームを交互にはさみます。その子がリクエストした曲に切り替えるのも手です。 |
| コード図がわからない | 簡単にしましょう。途中までのコードを踏み台として教えて、そこから積み上げます。 |
| チューニングで混乱する | UkuTabsのウクレレチューナーのように、どのペグがどの弦に対応しているかが目で見えるチューナーを使いましょう。 |
よくある質問
ウクレレを始めるのに向いている年齢は?
よく勧められるのは6歳前後です。それより小さいと、指の連動や集中の面でつまずきやすいからです。ただし個人差はとても大きく、もっと小さい子におもちゃとしてウクレレを渡して、持つことと音を出すことに慣れてもらうのもいい方法です。
子どもが最初に持つウクレレのサイズは?
小さい子にはソプラノが向いています。いちばん小さくて、体にいちばん近く収まるからです。年齢が上の子や、腕の長い人にはコンサートがよく合います。4つのサイズはウクレレのサイズ比較ガイドで比べています。
子どもが1曲弾けるようになるまで、何回のレッスンが必要?
1回か2回で弾けてしまうことも多いです。基本のコードはすぐに入りますし、2コードの曲ならほとんど最初から弾けます。この手ごたえの早さこそ、ウクレレが子どもと相性のいい理由です。
子どもはどのくらいの頻度で練習すればいい?
10分から30分を毎日か1日おきに続けるほうが、週に1回の長い練習よりずっと効果的です。短く頻繁にやれば、指のタコも習慣も、勉強という感じを出さずに身についていきます。
音楽理論は早いうちに教えたほうがいい?
最初のうちは必要ありません。弾くこと、聴くこと、楽しむことに集中しましょう。スケールやコードの成り立ちは、子どものほうから聞いてくるまで待って構いません。好奇心の強い子は、いつか必ず聞いてきます。
興味をなくしてしまったら?
無理に続けさせないことです。少し距離を置いて、しばらくいっしょに弾いて、本人が本当に好きな曲を選んで、また楽しいものに戻していきます。それでも興味が戻らないなら、それはそれで本当に構いません。無理強いこそが、音楽を嫌いにさせるいちばん確実な方法です。
子どものウクレレ初日を、1曲弾けた日に
始めるのにレッスンプランは要りません。無料のチューナーでいっしょに音を合わせて、指1本のCコードを覚えて、そのセッションが終わるまでにFrère Jacquesを弾いてしまいましょう。初日に本物の曲が1曲。たいていの子には、それだけで十分な励みになります。次の素材がほしくなったら、ウクレレで弾く子ども向けソング トップ10のリストと2コードで弾ける曲のアーカイブが、何か月分もの曲を用意してくれています。子どもへのウクレレの教え方についてもっと知りたいことがあれば、いつでも気軽にお問い合わせください。