ウクレレスケール入門:指板でソロとメロディを弾く
キー、スケール、チューニング。自分が何を弾いていて、なぜそうなるのかを理解する。
ウクレレで基本コードガイドにある最初のコードと数曲をひととおり弾けるようになったら、次はスケールの番です。スケールはメロディーとソロの中心にあります。曲やリフ、即興演奏を作っているのは、この音の並びです。コードがストロークとハーモニーを支えてくれるのに対して、スケールは指板を開いてくれます。メロディーやフィル、ソロが弾けるようになるということです。
この記事では、ウクレレのスケールについて知っておきたいことをひととおり解説します。スケールとは何か、なぜ大切なのか、どう読むのか、どう練習するのか。初心者と中級者に欠かせないスケールとして、メジャースケール、マイナースケール、ペンタトニックスケールを紹介します。すぐ試せる練習メニューと即興演奏のコツもあわせて入れました。読み終わるころには、コードの先へ進んでメロディーやソロを弾く自信がついているはずです。
ウクレレのスケールを覚える理由
ウクレレを始めた人の多くは、初心者向けのストロークパターンから入ります。手っ取り早くて簡単で、しかも弾いていて気持ちがいいからです。でもいつか、ソロを弾いてみたい、即興でやってみたいと思うときが来ます。その答えがスケールです。スケールを覚えると、こんなものが手に入ります。
- 自由に作れること:コードだけでなく、メロディーやリフ、フィルが弾けるようになります。
- 耳が良くなること:曲の中の音と音程が聞き分けられるようになります。
- テクニックの向上:スケール練習で、指の力と器用さ、そして正確さが伸びます。
- 即興演奏への自信:どの音どうしが気持ちよく響くのかがわかり、指板の理解が深まります。
私がときどき使うたとえがあります。コードが絵のキャンバスだとすれば、スケールはその絵を描くための色です。
ウクレレのスケールを理解する
いちばんシンプルに言えば、スケールとは音を決まった順番に並べたものです。スケールごとに独特の雰囲気が生まれます。明るい、悲しい、ミステリアス、ジャズっぽい、といった具合です。ウクレレの標準チューニングはリエントラント・チューニング(gCEA)で、詳しくはウクレレのさまざまなチューニングのガイドにまとめています。この並びのおかげで多くのスケールが指板の近い場所に収まり、手を伸ばしやすくなっています。
初心者にとって特に大事なスケールは2種類です。
- メジャースケール:明るくて楽しい響きで、数え切れないほどの曲で使われています。
- ペンタトニックスケール:メジャースケールやマイナースケールから音を減らしたもので、扱いやすく、ソロにもよく合います。
ウクレレのスケール図の読み方
すでにUkuTabsのコードライブラリでコード図が読めているなら、ウクレレのスケール一覧にあるスケール図も同じ仕組みです。
- 縦の線は弦です(左からG、C、E、A)。
- 横の線はフレットです。
- 点は指を置く場所です。
- 数字はおすすめの運指です(1は人差し指、2は中指、3は薬指、4は小指)。
コードのように全部の音を一度にかき鳴らすのではなく、スケールを、指板を、弦を上へ下へとたどりながら、1音ずつ順番に弾いていきます。
Cメジャースケール(最初の1つ)
Cメジャースケールは音楽理論の土台で、ウクレレで最初に覚えるスケールとしてもぴったりです。使うのはナチュラルな音だけ、つまりC、D、E、F、G、A、Bの7音です。
A |---0---2---3---| E |---0---1---3---| C |---0---2-------| G |---------------|
まずはゆっくり、C弦からA弦へ向かって弾いてみます。1音ずつクリアに、粒をそろえることに集中します。右手はオルタネイトピッキング(ダウンとアップの繰り返し)にすると、なめらかにつながります。
練習1:2分間ドリル
タイマーを2分にセットして、Cメジャースケールを止まらずに上り下りします。急がず、粒をそろえることだけを狙ってください。慣れてきたらテンポを上げたり、メトロノームを使って練習したりしてもいいです。このシンプルなドリルで、手が形を覚え、指どうしの連携ができてきます。
Gメジャースケール
Cメジャーに慣れたら、Gメジャースケールへ広げます。ここでF#が出てくるので、シャープの練習にもなります。
A |---7---9---10--| E |---7---8---10--| C |---7---9-------| G |---------------|
UkuTabsの曲ライブラリにある曲も、世の中の曲全般も、Gメジャーの曲はたくさんあります。だからこのスケールは、知っている曲でソロやリフを弾くときに特に役立ちます。
ペンタトニックスケールを覚える
メジャースケール全体が7色の虹だとすれば、ペンタトニックスケールはもっとシンプルな5色版です。ぶつかりやすい音を外してあるので、「外した」音を弾くのがほとんど不可能になります(もちろん限度はありますが)。ギタリストもウクレレ弾きも、ソロでペンタトニックを手放さないのはそのためです。
これがCメジャーペンタトニックスケールです。
A |---0---3---| E |---0---3---| C |---0---2---| G |-----------|
シンプルなCのコード進行に乗せて、この音で自由に遊んでみます。適当に並べただけでも、ちゃんと音楽に聞こえます。
Aマイナーペンタトニックスケール
マイナーペンタトニックはブルースとロックの魂です。Aマイナーペンタトニックスケールは、とにかく使い道の広いスケールです。
A |---3---5---| E |---3---5---| C |---2---4---| G |-----------|
Amのコードをループさせて、その上で弾いてみます。暗くて陰のある雰囲気が、すぐに聞こえてくるはずです。ルート音のAはE弦の5フレットにあるので、フレーズをそこで終わらせると、スケールが家に帰り着く感じがつかめます。
知っている曲とスケールをつなげる
スケールは抽象的なドリルでも、その場かぎりのものでもありません。すでに弾いている曲の中にあります。たとえば、こんな具合です。
- 「Twinkle, Twinkle Little Star」のメロディーは、そのままCメジャースケールから来ています(Twinkle, Twinkle Little Starのコード譜を見る)。
- 「House of the Rising Sun」のブルースっぽいフレーズは、マイナーペンタトニックに大きく寄りかかっています(House of the Rising Sunのコード譜を見る)。
- ポップスのリフも、フックやイントロにペンタトニックの形をよく使っています。
移動できるスケールの形
ここまでのスケールは「開放ポジション」のものでした。でもスケールは、ネックの高い位置で弾くこともできます。そこで使うのが移動できる形です。この形はどのフレットへもずらせるので、キーを自由に変えられます。
たとえばメジャースケールの移動できる形(ルート音はC弦)は、こうなります。
A |---------------------2---4---5---| E |---------2---3---5---------------| C |---2---4-------------------------| G |---------------------------------|
最初の音(C弦の2フレット)がルート音なので、この形をどのフレットから始めるかでスケールの名前が決まります。C弦の2フレットから始めればDメジャースケール、4フレットまで上げればEメジャースケールです。形をひとつ覚えるだけで、すべてのキーが開きます。
即興演奏の基本:ソロの始め方
即興演奏(アドリブ)は身構えてしまいがちですが、やっているのはスケールの音を面白い形で組み合わせることだけです。始め方はこうです。
- シンプルなコード進行を1つ選びます(C、F、G、Cがよく合います)。
- Cメジャーペンタトニックスケールを、使える音のパレットにします。
- スケールを端から端まで往復するのではなく、3音から5音の短いフレーズを作ります。
- リズムで遊びます。長く伸ばす音を作ったり、同じ音を繰り返したりします。
いきなりプロのソリストのように弾けるようになるのが目的ではありません。自分の好みを探りながら、腕を上げていくのが目的です。続けていくうちに、耳と指がもっといい響きのフレーズへ導いてくれますし、手も形を覚えていきます。
腕を上げるための練習メニュー
- コール・アンド・レスポンス:短いフレーズを弾きます(たとえばC、D、E)。次にその「返事」を弾きます(たとえばG、E、C)。会話をしているような練習です。
- ランダムノートドリル:目を閉じてスケールから音をひとつ選び、その音を中心にフレーズを組み立てます。
- スケールシーケンス:音を順番どおりに並べるのではなく、C、D、E、次にD、E、F、次にE、F、Gというようなパターンで弾きます。実際のソロでもよく出てくる動きです。
- 3度の音程:スケールの音を1つ飛ばしで弾きます(C、E、次にD、F、次にE、G)。メロディーの感覚が育ちます。
初心者がやりがちな失敗
スケールを覚えていく途中では、この落とし穴に気をつけてください。
- 速く弾きすぎる:スピードより、正確さと音色のほうが大事です。
- リズムを軽く見る:リズムが退屈だと、どんなスケールも平坦に聞こえます。
- 同じポジションに居座る:スケールの形を動かして、指板を歩き回ります。
- 音楽にするのを忘れる:スケールは道具であって、ゴールではありません。ドリルで終わらせず、メロディーを作るために使います。
UkuTabsのワンポイントアドバイス
まとめ:スケールはゴールではなく言葉です
ウクレレのスケールを覚えることは、演奏を一段引き上げるいちばんの近道のひとつです。必要なスケールはすべてウクレレのスケール一覧にそろっています。まずはCメジャーとCペンタトニックから始めて、そこからGメジャー、Aマイナー、移動できる形へ広げていきましょう。毎日の習慣にするのがおすすめですが、ひとつだけ覚えておいてください。スケールは最終目的ではありません。ウクレレで自分を表現するための「言葉」です。メロディーやソロ、自分らしい音楽のアイデアを作るために使ってください。少しの根気と、続ける練習さえあれば、持っている創造力を全部引き出せるようになります。
スケールのよくある質問
ウクレレで最初に覚えるスケールはどれですか?
CメジャースケールとCメジャーペンタトニックスケールから始めるのがおすすめです。この2つで、メロディーと即興演奏の両方の土台ができます。
スケールはウクレレのソロにどう役立ちますか?
スケールは地図のようなもので、どの音どうしが合うのかを示してくれます。この並びをたどれば、コード進行の上で音楽的に聞こえる即興やソロが作れます。
スケールを使うのに音楽理論の知識は必要ですか?
必要ありません。形を覚えて、耳を頼りに弾くところから始められます。理論は後から理解すれば演奏の助けになりますが、最初の段階で必須というわけではありません。
メジャースケールとペンタトニックスケールの違いは何ですか?
メジャースケールは7音、ペンタトニックスケールは5音です。ペンタトニックスケールは緊張感の出やすい半音の隣り合わせを避けているので、初心者でもソロに使いやすくなっています。
知っている曲のメロディーは、もうスケールでできています
練習の場としては、UkuTabsの曲ライブラリにあるシンプルなメロディーが向いています。たとえば「Twinkle, Twinkle Little Star」はCメジャースケールだけでできています(Twinkle, Twinkle Little Starのコード譜を見る)。UkuTabsのコードライブラリのコードと組み合わせて弾き、ウクレレのスケール一覧もあわせて見ると、スケールとコードがどうかみ合っているのかが見えてきます。
This an amazing invaluable guide to the wonderful world of scales, I practice them on guitar daily so it’s so nice to be able to learn and play them on Uke, thanks team 😀